ロシア中銀のオルガ・スコロボガトワ副総裁は、ロシアの首都モスクワと他の10都市でデジタル・ルーブルの試験運用を行うと発表した。12以上のロシアの銀行が試験に参加し、実際の取引と利用者が8月中旬に開始される予定である。
ロシア、新デジタルルーブルの試験運用を準備中
ロシア連邦の金融当局と金融機関は、同国の中央銀行デジタル通貨(CBDC)を実際のユーザー間の取引で試験運用する準備を進めている。試験は8月15日に開始される。
ロシア中央銀行のオルガ・スコロボガトワ第一副議長が記者会見で明らかにしたところによると、試験運用の初期段階には約600人と30社が参加するという。
最初のグループが実施したすべての操作を検証した後、参加者の数を増やす予定であると彼女は付け加えた。テストはモスクワを含むロシアの11都市で実施され、公共交通機関でルーブルのデジタル取引が開始される。
首都モスクワの地下鉄はイノベーションの実験場になっていると、マキシム・リクスートフ交通副市長は指摘する。地元当局は、モスクワの地下鉄でデジタル・ルーブルでのチケット販売を開始し、最終的には他の種類の都市交通機関にもCBDC決済を導入する予定だと同氏は付け加えた。
今週初め、スコロボガトワ氏は、ロシアの13の銀行がデジタル・ルーブルの試験的導入に参加することを明らかにした。説明会の中で、ソフコムバンクのセルゲイ・ホティムスキー取締役会第一副会長は、商業銀行もデジタル・ルーブル・プラットフォームと競争するつもりだと述べ、次のように語った:
私たちは、現金の場合と同じように、銀行がサービスを作り、現金以外のお金をより有益で興味深いものにする仕組みを導入することを試みます。そして、これからもそうしていきます
ホティムスキー氏は、ロシアの銀行機関は銀行口座がロシア人のメイン口座であり続けることを望んでいると強調した。デジタル・ルーブルは、ロシアの不換紙幣の第3の形態として、紙の現金や電子マネーの代わりではなく、それを補完するものであることを、政府関係者は以前から明らかにしている。
ロシアの中央銀行のデジタル通貨導入を規制する法案は、7月に議会の両院で採択された。また先月には、ロシアのプーチン大統領がデジタル・ルーブル法案に署名し、国内でのCBDC決済への道が開かれた。