サウジアラビアは、9月まで原油生産を制限し続けると発表し、ワシントンから批判を浴びている減産を延長した。
リヤド、原油生産制限を堅持
国営サウジ通信が報じたサウジ・エネルギー省の声明によると、サウジアラビアは木曜日、日量100万バレル近い原油生産を、もう1ヶ月間、割当量を下回らないようにすると発表した。
ロシアの日量30万バレルの減産と並んで7月に始まった自主的な供給抑制は、経済成長の鈍化が懸念される中、原油価格を下支えすることを目的としている。しかし、今回のような事前の決定は、燃料コストを下げるために生産者に増産を促してきたアメリカ政府高官をいらだたせた。
OPEC+が4月に初めて、リヤドからの100万バレル減を含む日産200万バレルの削減計画を発表したとき、ホワイトハウスは当時、この動きは得策ではないと述べた。その後、原油価格は下落したものの、米国では最近、9カ月ぶりの高値をつけた。
OPEC+のさらなる抑制は、インフレ抑制に注力するバイデン政府高官をいらだたせるだろう。みずほ証券のエネルギー先物担当副社長、ロバート・ヨーガー氏はCNNビジネスの取材に応じ、ロシアとサウジアラビアは原油価格の高騰に依存していると語った。
「インフレを抑えようとするアメリカの努力に逆行している」とヨーガー氏はCNNの取材に答えた。
アメリカのガソリン価格は1ガロンあたり平均3.869ドルで、先週の平均は約3.711ドルだった。昨夏の2022年6月、アメリカのガソリン価格は史上最高値の平均5.02ドルを記録した。
「4ドルは砂上の楼閣だ。「ひとたび4ドルになれば、需要破壊が起こる。みずほ証券幹部はこう付け加えた。一部のアナリストは、アメリカのガス価格高騰の原因を “猛暑と熱波 “に求めている。
2023年6月、サウジアラビアのエネルギー相アブドゥルアズィーズ・ビン・サルマン王子は、原油の自主減産を擁護した。
CNBCのダン・マーフィーとのインタビューで、アブドゥルアズィーズ氏は、「環境は十分な信頼を得ることができないというのが、我々の感覚だった。だから、予防策を講じることは安全側に立つことになる。これは、OPECの典型的なリズムの一部であり、積極的であり、先制的である。そのツールは私たちとともにある。物事が悪くなったり、右往左往するという確信があるわけではない」。