イーサリアムのデンクン(Dencun)アップグレードは2024年第1四半期に行われる見込みで、このブロックチェーンがスケーラブルな決済レイヤーになるための次のステップになるだろうとゴールドマン・サックス(Goldman Sachs)は10月26日の報告書で述べた。
「デンクンの主な影響は、『プロト・ダンクシャーディング』によってレイヤー2のロールアップのためのデータの可用性が高まることであり、その結果、ロールアップの取引コストが削減され、エンドユーザーに還元されることになる」と同行は述べた。
レイヤー1のネットワークはベースレイヤー、つまりブロックチェーンの基盤となるインフラだ。レイヤー2とは、レイヤー1の上に構築されたオフチェーンシステムや個別のブロックチェーンのセットを指す。ロールアップは、別のより高速なブロックチェーン、つまりレイヤー2でトランザクションを処理し、その後、ほんのわずかな価格で親ブロックチェーンにデータをポートバックする。
また、プロト・ダンクシャーディングは「ブロックチェーンの『サージ』ロードマップの一環として将来のスケーラビリティ・アップグレードの足場を固める役割を果たす」と報告書は述べている。ダンクシャーディングはイーサリアムのスケーラビリティを高める方法で、ネットワークをシャードに分割するのと同じコンセプトを適用するが、トランザクションを増やすために使用するのではなく、データグループの領域を増やすために使われる。
「デンクンはロールアップによってイーサリアムのスケーラビリティを強化し、ガス料金を最適化し、ネットワークのセキュリティを向上させ、多くのハウスキーピングアップデートを実施する」と報告書は付け加えた。