元中央銀行総裁、人民元が米ドルと同等になるにはどうすればよいか語る

ある元中央銀行総裁は、人民元が米ドルやユーロと肩を並べる通貨になるためには、3つの条件を満たす必要があると説明した。同氏は、人民元がすでに米ドルとユーロに次ぐ第3位の国際通貨であることに触れ、中国通貨の市場シェアと影響力が拡大していることを強調した。

人民元と米ドル、ユーロの比較
サウスチャイナ・モーニング・ポスト紙が報じたところによると、中国のエコノミスト、チェン・ユル氏は土曜日のイベントで、人民元が米ドルやユーロと肩を並べる世界的な通貨になる可能性について説明した。このイベントは、中国が人民元の国際的な役割をどのように高めることができるかについて、人民大学が報告書を発表したことを記念するものであった。陳氏は2015年10月から2022年8月まで中国人民銀行(PBOC)の副総裁を務め、現在は南開大学の学長を務めている。以前は人民大学の学長を務めていた。

元中央銀行総裁は、人民元はすでに米ドル、ユーロに次ぐ第3の国際通貨になっていると指摘。中国通貨の市場シェアと影響力が拡大していることを強調しながら、こう主張した:

2035年までに人民元を米ドルやユーロと肩を並べる通貨にするには、3つの条件が必要だ」と。

彼によると、3つの条件とは、”実体経済に支えられた近代的な産業システム、国内金融市場の深化と人民元国際化インフラの大きな進展、中国の金融システムの制度的開放とリスク管理体制のハイレベルなバランス “である。

人民大学の報告書は、中国が貿易と投資の機会を刺激し、人民元の海外での使用に有利な条件を作り出すために、二国間または地域間の自由貿易協定をさらに追求すべきであると提言している。

さらに、「中国は将来のデジタル貿易ルールとグローバル・デジタル経済ガバナンスの策定に積極的に参加し、デジタル・トランスフォーメーションと中央銀行のデジタル通貨開発における優位性をフルに発揮すべきだ」と、報告書は付け加えている。

中国人民元の優位性が高まるとの見方がある一方で、ノーベル賞受賞者のポール・クルーグマン氏らは、人民元が米ドルに代わって世界の基軸通貨になることはないと主張している。しかし、国際通貨基金(IMF)のロシア担当事務局長アレクセイ・モジンは6月、中国との取引だけでなく、中国元での取引に切り替える国が増えていると述べた。

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